復習
池坊では植物の出生を大事にする。
かきつばたは沼などの水辺に生育するので水物として扱う。
三種生の場合は、混在させても問題ない。
かきつばたは葉を二枚組にして生ける。
ただし、葉の総数を奇数にする必要があるので、体だけは葉を三枚組にする。
二枚組は爪が内側を向く。
三枚組は、祖母と子が母の方に爪を向け、母は子と祖母の方に爪を向ける。
葉は、長い方を手前に生ける。
外側の葉に長い方を使う。
葉の表裏は、水がたまる方を表として扱う。
葉の根に近い部分をもって、横に倒した時、下になった葉面にたるみが出る。
腰よりも下のつき葉は落とす。
花は、花を高く、蕾を低く使う。
かきつばたは四季咲きのため、季節によって生け方が異なる。
春 | 春は葉が柔らかくのびやかで、花は低く咲いてその数も少ない そこで、花二、三輪を低く使う 葉は高くして生ける 体の三枚組の葉は、通常は葉を組み替えて使うが、春は葉が柔らかいので組み替えずに自然のままに使う方がよい 二枚組の葉は長短の差を小さくして使う |
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夏 | 夏は花数が多くなり、丈も高く伸びるが、葉の伸びはゆるやかで、葉が垂れることもある
そこで、花は葉よりも高く使い、二枚組の葉の長短の差を大きくする 垂れ場を見せ、花のつき葉も生かして使う |
秋 | 花の数が少なくなり、花茎に曲がりが出る
初秋には花は高く、葉を低く扱い、垂れ葉、虫食い葉を用いて、その風情を出す 晩秋になると、花を低く、葉数も少なく使い、黄葉(枯れ葉)などを交えて侘しさを出す |
冬 | 冬の花はまれにしか見られず、枯れ葉や虫食い葉、縮れた葉の中にひっそりと咲く 一輪を体に低く、もう一輪を中段にやや低く用いる 早春の珍花として一輪のみを体に低く用いていけてもよい |
【共通】自分表か裏か、枝の向き
副後 | 手前に表を見せる 副の内側 副前と副後でどちらが内側になるのか、謎。(副後が内側なのかなあ) 副前と副後でどちらが長いのか、謎。 |
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副 | 手前に表を見せる 陽方に流れる |
副前 | 手前に表を見せる 副前と副後でどちらが内側になるのか、謎。(副後が内側なのかなあ) 副前と副後でどちらが長いのか、謎。 |
真後 | 手前に表を見せる 陰方に流れる(右斜め後ろ) |
真 | 手前に裏を見せる |
真前 | 手前に裏を見せる 陽方に流れる |
体真 | 手前に裏を見せる |
体先 | 手前に裏を見せる |
所感
どの葉がどの役割なのか、生けているうちにわからなくなり、混乱した。
はじめにすべての葉組を決めてしまうのが大事だと思った。
関連動画
YouTubeにも「かきつばた一種生」の動画があった。これ(↑)がわかりやすい。
自分がお稽古に行った後に、動画を見ると、情報が入ってきやすい。
3月末~10月くらいまで花がある、アヤメ科のお花。
花の表裏は、花包で判断する。後ろがV字になっているのが、裏。
かきつばたの外側のひらひらは、花びらではなく、ガクなんだなあ。
めしべもおしべも、ガクと同系色なので、ぱっと見、わからない。
葉の選別で八割がた決まる。
茎よりも極端に細い葉は避ける。
湾曲しすぎているものも避ける。(くぼみが深すぎるもの)
ひねりが入っている葉は避ける。曲げてもためても、ひねりに戻ってしまい、思った形にできない。
かきつばたの葉には必ずツ爪がある。
和合でそれを組み合わせる。
くぼみがある葉は表裏がある。ポコッとしているのが裏。
真のまがりに近いもの(割とまっすぐ)を選ぶ。
剣山では、針の半分ぐらいまで挿し、そのあと、残りの半分で自分の向かせたい方向に挿しきる。
付き葉も生かす。
激おち君で葉の表面の産毛をとることができる。
ただし、痛むので、やりすぎは厳禁。
真に寄り添うように真の葉(二枚組)を入れる。
次に副を入れる。
だいたい真の3分の2を目指す。
動画は、もうすぐ秋に入る頃。
秋を感じさせるように垂れ葉を作っている。
真の後ろあしらいを入れている。
二枚組で生けるのが基本だが、YouTubeの方は「真後の短い方はほぼ見えないだろう」という考えのもと、真後を1枚にしている。
流し葉にしている。
かきつばたの葉から出てくる汁が洋服につくと、とれない。
付き葉や役枝とかぶらないように、一番大事な真前を入れる。
体の花の根元につき葉を二枚入れている。
体先は、和合した二枚の真ん中に子を入れ、3枚組にしている。
体先の葉は、ためずにまっすぐに入れていた。
最後に対奥をいれていた。
1枚使い。
対奥では奥行きを出す。